弘法大師空海誕生1250年

メックの所在地である善通寺市は、弘法大師空海の生まれた場所として知られています。
今年は空海誕生1250年ということで、総本山善通寺をはじめ、空海にゆかりのある各地で
記念祭が行われています。

記念祭が始まる直前のタイミングでしたが、その総本山善通寺にて「戒壇(かいだん)めぐり」を
子供と一緒に体験して参りました。
戒壇めぐりとは、空海の生まれた邸宅跡に建てられた御影堂の地下にある約100メートルの通路を通り、
自己を見つめなおす精神修行のことです。

入口から少し進むだけで、光が全く入らず真っ暗になり、自分が通路のどこに立っているのかさえ
分からなくなりました。壁に左手を添え、「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」という、
空海に帰依する・お任せするという意味の念仏を唱えながら通路を進みます。
日常で体験することのない暗闇はとても怖く、だんだん自分の境界が曖昧になっていくような
不思議な感覚を覚えました。
怖がる幼児を右手で抱えながらの行程だったので、残念ながら精神修行が出来たとは言えませんが、
通り終えた後はとても厳かな気持ちになれました。

総本山善通寺での記念祭は6月15日(木)まで開催されています。
期間中は御影堂秘仏本尊・瞬目大師像の特別公開や、本尊の十一面観音菩薩の約100年ぶりの
御開帳など、関連行事も行われています。
また、戒壇めぐりはいろんな寺院で体験することが出来ますので、ご興味のある方はこの機会に
是非訪れてみてはいかがでしょうか。


※左側の写真は散華(さんげ)というもので、諸仏を供養するために撒く花をかたどった色紙です

 

2023年06月02日